ザッパ作品紹介/スタジオ・タン

本来はボックス・セット『レザー』として発表されるはずだったもので、ザッパに許可なく発売されたもの。「レザー3部作」の最初の作品で、ジャケットのアートワークはゲイリー・パンター。

ジャケはダサいが、音楽は先鋭的な膨らみを感じる充実作だ。音色も美しく、上質感が溢れてる。

ザッパ自身、傑作と評した大曲「グレッガリー・ペッカリー」で始まる。「ビリー・ザ・マウンテン」の続編となるもので、ストーリーを持ったオペラ・スタイルの曲。メンバーは『ワン・サイズ・フィッツ・オール』と同メンバー。様々な音楽を、DNAレベルで昇華した音の連続は、まさに圧巻だ。

また他の3曲も上出来で、素晴らしい。

「ギターと予算不足のオーケストラのために改訂された音楽」は、音の短編映画といった趣のある曲。

「海へ行こうよ」はコミカルでノリの良いボーカル曲。聴いた瞬間、南の島へひとっ飛びといったスピード感が素晴らしい。ドラムはポール・ハンフリー、ベースがマックス・ベネットという『ホット・ラッツ』のコンビだ。

「RDNZL」はエレガントでクレイジーなイントロに、ジョージのキーボードがお洒落で素敵。

無許可で発売されたとは思えない程の名曲揃い。特にワン・サイズ期のザッパが好きな人は、必聴盤だろう。

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スタジオ・タンの曲名 アマゾン