1970年の母の日、ザッパは書きためてあったオーケストラ用の作品を、ロサンゼルス交響楽団、ズービン・メータの指揮によってステージ化した。この観客の中に、元タートルズのフロー&エディがいた。彼らはザッパの楽屋を訪ねていった。ここから70年代の、本サイトでいうところの「タートル・マザーズ」がはじまるのであった。
その他のメンバーはというと、アルバムによって若干異なるが、列記してみると、ザッパ、エインズレー・ダンバー、ジム・ポンス、ボブ・ハリス、マーチン・リカート、また、旧マザーズのメンバーでもあったイアン・アンダーウッド、ドン・プレストン、ジミー・カール・ブラック、また次のワン・サイズ・マザーズでも活躍するジョージ・デュークなど。
音楽性はというと、フロー&エディというヴォーカルコンビを前面に配した、シアトリカルなロックといえるだろう。ファニーサウンドと称される、ロック色と旧マザーズの前衛色を合わせ持った、ユニークなサウンドが魅力だ。
また、この時期
『200モーテルズ』という映画も制作し、サウンドトラックも発表した。ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラと共演した豪華作だ。映画にはリンゴ・スター、キース・ムーンも出演している。
フロー&エディは去り、復活作として、インスト主体の作品
『ワカ・ジャワカ』(1972年)、
『グランド・ワズー』(1972年)を発表。この2作はビッグ・バンドものの傑作として名高い。