ザッパ作品紹介/ユー・アー・ホワット・ユー・イズ

1981年に発表された、LPでは2枚組の20曲を収録した大作。デビューから15年たっても、一向に失速することのないザッパの姿を確認することができる傑作アルバム。

基本的には、ザッパ、アイク・ウィリス、レイ・ホワイトの3ヴォーカル&スティーブ・ヴァイ大活躍の、歌ものギターロック・アルバム。全体的なテイストとしては、男気アメリカン・ロックなのだが、サザン・ロックやカントリーなど様々な音素材がバランスよく配置され、超ポップなザッパ・ワールドにこしらえてある。

おおきな特徴としては、5分以内の曲がシームレスにつらなり、これでもかと言わんばかりに濃縮ザッパを堪能できる。それは手品師が、次から次へと新技を披露するが如くなのである。そして、緊張と緩和のバランスがすばらしく、決して退屈させない珠玉の音絵巻となっているのである。

どの曲も楽しく聴けるが、特に4曲目「ゴブリン・ガール」のポップさ加減は、絶品の極み。また、5曲目「不吉な靴下」のようなギター・インストもあるので、ザッパの色々な面が楽しめるアルバムになっている。

「俺の職業はコンポジション」と言っていたザッパらしく、たくさんの音が見事にかみあった傑作。ザッパ入門にもオススメ。ぜひとも、聴いてみよう。

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ユー・アー・ホワット・ユー・イズの曲名 アマゾン